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アキバタマビ21移転プレイベント:これまでとこれから 5

トークイベント 「制作における他者への眼差し」

アキバタマビ21移転プレイベント:これまでとこれから 5



アキバタマビ21は3331 Arts Chiyodaでの約12年間の活動を終え、現在移転準備中です。移転までの間、いろんな場所をお借りして、同じ問題意識を共有しているアーティストたちによるトークや展示設営にまつわるワークショップなど、さまざまなイベントを開催します。
「これまで」アキバタマビ21という場で起きたことを振り返り、次の新しい場所での、またそれぞれのアーティストにとっての「これから」の活動につながるヒントを探る試みです。

トークイベント 「制作における他者への眼差し」

作品は自らの手で生み出すものですが、自分でない人、もの、出来事、身体的な制限など、自分のコントロール外にあるいわゆる「他者」と全く関わることなく制作することはできません。
そこで今回は、制作において、実体のある「他者」と自覚的に関わりをもつアーティストをお呼びし、「他者への眼差し」をキーワードとして、アーティストが他者と関わることをどう捉え、どのようにして他者の視点から自身の視点へと向き直っているのか、そして、そのとき他者性はどう尊重されているのかについて伺います。
登壇アーティストには、彫刻家として独自の制作をする一方で、画家として制作活動を行う兄との会話や作品から着想を得て、物語性のある作品を作る平山匠さん、「他者との邂逅」をテーマに、自身が生まれたジンバブウェで出会った人々を描く吉國元さんを、ファシリテーターには美学者で東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授の伊藤亜紗さんをお迎えします。

日時:2023年8月5日(土)17:00〜18:30
登壇アーティスト:平山匠、吉國元
ファシリテーター:伊藤亜紗
会場:多摩美術大学 TUB 

 

平山匠
彫刻家。1994年東京都生まれ。東京造形大学彫刻専攻卒業。東京藝術大学大学院美術教育研究室修了。
現在は独自の体験を基に物語をつくり、粘土のオブジェ・インスタレーションを主に制作。ものをつくること、そこに他人が関わること、そしてその場に生じる言語領域からはみ出したコミュニケーションを大切にしている。
2021年より多目的なスペース「アトリエ・サロン-コウシンキョク(交新局)」を品川の下町で運営中。

吉國元
美術家。1986年ジンバブエ生まれ。96年に日本に移住。2015年多摩美術大学造形表現学部造形学科(油画)卒業。2020年より在日アフリカ人の友人たちを取材する「MOTOマガジン」を出版。個展に20年「来者たち」(CAFE & SPACE NANAWATA、埼玉)、18年「アフリカ都市経験:1981年植民地以降のジンバブウェ・ハラレの物語」(OGUMAG ギャラリー、東京)など。「VOCA2021」(上野の森美術館)に選出。
写真:玉井美世子

伊藤亜紗
美学者。東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長、リベラルアーツ研究教育院教授。MIT客員研究員(2019)。博士(文学)。もともと生物学者を目指していたが、大学3年次より文転。主な著作に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)、『手の倫理』(講談社)。WIRED Audi INNOVATION AWARD 2017、第13回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞、第42回サントリー学芸賞、第19回日本学術振興会賞、日本学士院学術奨励賞受賞。