25/06/17 REPORT : ミッションビジョンとは何ですか?
第7回「JDPイナバデザインスクールトーキョー」を開講しました(墨田区・SUMIDA INNOVATION CORE)
- 更新日:2025.07.08
- タグ:JDPイナバデザインスクールトーキョー
第7 回目のテーマは、「ミッションビジョンとは何ですか?」。
6 月・7 月の会場となるのは、墨田区・SUMIDA INNOVATION CORE。ものづくりを通じた社会課題の解決を目指すスタートアップと、墨田区のものづくり企業を中心に「すみだ共創コミュニティ」の形成を促す場ということで、この場に「デザイン」を掛け合わせて、デザインの視点からものづくりを考えてみたいと、テーマを設定しました。
今回は学びの会ということで、ミッション・ビジョンとはそもそも何かという話から。
【レクチャー】
ミッション・ビジョンとは、ブランディングを行う際に定めるブランドの目的のこと。
ブランドをツリーの構造に見立てた時に一番上に来るもので、ミッションは作っていきたい景色、ビジョンはそのブランドが果たすべき役割、使命。そこから具体的に何をやるのかのアクションに落とし込んで、その下に事業を作っていき、さらにその下に商品、サービスを生んでいくイメージ。ここで大事なのは、導き出された商品・サービスが、他と比較してもきちんと輝いて見えること。
ミッション・ビジョンがどこにでもあるようなものだと、商品もどこにでもあるようなものになってしまうので、ミッション・ビジョンの段階でクオリティにこだわることが、現時点のブランディングでは大事とされています。
ブランディング自体の中心も、ビジュアルの色味や形を揃える→ストーリーを作る→ミッション・ビジョンを決める、という風に移り変わっていて、これからも変わり続けるだろうと言われています。その中でも変わらないのは、自分たちがどういう価値のある存在かを表明し、お客さんに理解してもらい、支持してもらうことだと稲波校長は考えています。
価値自体も、作っているものを売ることで価値を伝える形から、ものがある程度行き渡った今、自分たちが存在する意味とは何かという意味的価値にあり方に変わってきている中で、自分たちの価値に真摯に向き合い、この先社会の中でどうやって商売を続けていくのかを考えることが、ブランディングの一番の起点になると言います。
ブランディングの目的である「唯一の、価値をつくる。」上で、自分たちだけだと価値として押し出して良いのか不安に思うこともあると思う。価値の解像度を上げるためにも、外側からの視点で良いと言ってもらえる対話の相手の存在も大事になると校長は考えています。
【ワーク】
ワークの前に、色々な価値の作り方= ブランディングをしている、BtoB やBtoC の企業の事例をいくつか紹介。
それを踏まえて、生活や仕事をする中で好きだなと思うブランドを調べてもらって、どんなミッション・ビジョンがあるか、自分がなんでそれが好きなのか、どこに価値を感じてるのかを分析してもらいました。
【発表】
食べ物、お酒、車、雑貨、学校、書店…と幅広い分野のブランドが取り上げられ、商品自体は好きだけど、ミッション・ビジョンの言葉にはピンと来なかったという方もいれば、まんまとブランドの術中にハマってしまっていたことに気づく方も。
【まとめ】
普段なんとなく好きだなと思っていることを分析してみるというのは、右脳から左脳に切り替えるワークで、デザインをしていく上で有効なやり方。普段の行動からでも学べることが多いので、意識的にやってみてほしい。
ブランディングの手技手法を次回もお伝えするが、それが全てではない。
本当に大事なのは、自分たちの事業、人格、人生を賭けて何に取り組むのかをとことん考え抜くこと。
【アンケート】
「学び合い到達度調査票」としてデザスクを通してみなさんの考えや意識がどう変わったかアンケートをとらせてもらっています。一部ご紹介いたします。
