25/06/30 REPORT : ミッションビジョンを整理しよう
第8回「JDPイナバデザインスクールトーキョー」を開講しました(墨田区・SUMIDA INNOVATION CORE)
- 更新日:2025.07.08
- タグ:JDPイナバデザインスクールトーキョー
第8 回目のテーマは、「ミッションビジョンを整理しよう」。
今回も墨田区・SUMIDA INNOVATION CORE にて開催しました。
「ミッション」「ビジョン」の実践編。前回から引き続きの方が過半数を占めていたので、前回の内容の振り返りから早速レクチャーがスタートしました。
【レクチャー】
ものを売ることの優先順位が下がってきた中で、自分たちの価値とは何かを真摯に捉えること。
もの的価値を持った会社から、意味的価値を持つ会社へと、在り方のデザインをしていこうというのが、ブランディングの大きな考え方。
そのために大事なのが、骨格としてのミッション・ビジョンをしっかり決めることと、世界観という血肉をどのように作っていくか。
ただ方法論的に設定をしても、商品・サービスが変わらなければ競争力を持てないので、商品・サービスがいかに輝くかに心を砕きながら、シビアにミッション・ビジョンを定め、アクションをしっかり設定しながら事業に落とし込むかが重要。
またBtoC 事業ほど、世界観が重要になってくる。
BtoB 事業は、技術開発や新しいマーケットが起きてきた時に、価値の出し方を開拓できる余地がある一方で、表面的な差別化にデザインが使われる状況というのは望ましくないと校長は考えています。
【ワーク】【発表】
色々な価値の出し方がある中で、ご自身が取り組んでいることと照らし合わせて、何を大事にしながら事業をしていくべきかを考えてもらうために、今回はたっぷり時間を取って、ミッション・ビジョンを整理するワークに取り組んでもらいました。
下半分が現状の整理、上半分が思想の整理というように、図式化されたオリジナルのワークシートを使用。
まず最初のワークとして、今取り組んでいることの強みを抽象化して書き出してもらい、また勝ち筋がを見出すために、市場や競合の状況の分析もしてもらいました。
次に、自分たちや事業が関わることで、社会がこうなってったらいいなという夢を書いてもらいました。起点をどこにするか、抽象度はどのくらいかと、苦戦している方も多かったですが、少しでも考えるようにすると意識できるようになってくると校長からアドバイスが。
続いて、2 人1 組で、ここまでで考えたことについて対話をしてもらい、ミッション・ビジョンを立ててもらいました。
最後に、立てたミッション・ビジョンをどうやったら実現できるかを具体的なアクションに落とし込んで、言語化し、グルーピングするところまで取り組んでもらい、3 名の方に発表もしてもらって、ワークは終了となりました。
【まとめ】
部分的に考えるより、世界観をどう実現していくか、全体を考えながらアクションを考えていくことが、ブランディングにおいて重要。どこを切り取っても、ミッション・ビジョンに辿りつけるような隙のない事業にできる。
ブランディングは新規事業を生むことだけが目的ではない。事業を捉え直し、ブランディングを整えていく過程で新規事業が出てくるはず。
ワークの中で他人に入ってもらったのも、ミッション・ビジョンを考えやすくするポイントの一つ。
対話する相手がいるっていう状態を作ることで、自分がなんでそれをやるかっていうことを自覚的に進めることができる。
校長は、その対話の相手として、対話する技術を持ったプロとしてのデザイナーを携えると、事業の解像度が上がって、鋭い事業をつくることができると思っていると言います。
前回と今回の2 回を通じて取り組んでもらったのは、ブランディングの骨格づくり。
ワークで書き出してもらったことは不完全かもしれないが、ブランディングの欠片なので、しまい込まずに定期的に見直してもらいたい。
【アンケート】
「学び合い到達度調査票」としてデザスクを通してみなさんの考えや意識がどう変わったかアンケートをとらせてもらっています。一部ご紹介いたします。
