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第14回「JDPイナバデザインスクールトーキョー」を開講しました(千代田区・GOOD DESIGN Marunouchi)

25/10/10 REPORT : 新規事業のつくり方

第14回「JDPイナバデザインスクールトーキョー」を開講しました(千代田区・GOOD DESIGN Marunouchi)



第14 回目はGOOD DESIGN Marunouchi にて開催。
初めての会場で、リピーターの方も、初めての方も含めて、15 名の方にご参加いただきました。

【レクチャー】
新規事業には色々な考え方やつくり方があり、50 年前くらいから” 環境が激変しているから変化をしないといけない” と言われ続けている。今は、新しいことをやるのが難しくなっている状況だが、デザイン思考は、失敗がどうしても必要になってくる、新しいことを回していくために有効な考え方。デザインもブランディングもデザイン経営も、デザイン思考が基本のキ。
体験しながら身につけてほしいと稲波校長は考えています。

そもそもデザイン思考とは、デザイナーの思考を、デザイナーじゃない人でも使えるようにする思考方法のこと。プロセスはシンプルで、観察を大事にし、新しい切り口に変えていくもの。
自分たちならできる、競争しなくていい新規事業が大事だと言います。
デザイン思考の素晴らしいポイントは、プロトタイピング・検証という、試作して、試して判断するプロセスがあること。
それがあるお陰で、失敗するかどうかを事前に小さく試すことができます。

また、コンセプトも重要で、マルチデバイスをスマートフォンと呼ぶように、新しい言葉だけれど、社会に馴染んでいることがポイントだと言います。

【ワーク】【発表】
今回は、ただ新規事業をつくってくれと言われても、どうしたらいいかわからない人のためのワーク。
テーマは「丸の内を使って、社会の課題を解決する、新規事業をつくる」で、強制発想法という方法を使いました。

“自分が解決したい社会課題” と” 自分にできること” と” 丸の内の資源・可能性” の3 種類のカードを作成。
“丸の内の資源・可能性” については、路面に面した会場ということを活かして、丸の内のまちへ出歩いてもらって、こんな人いる、こんなお店ある、こんなもの落ちてるを探してきてもらうことに。

シャッフルして選び取った3 種類のカードから連想ゲームのように、新規事業のアイデアを書き出してもらいました。遊びなので、バカバカしいのが大事ですと、校長からもアドバイスが。

つくってもらった案から面白いものを選び、グループの中で発表。また全体でも各グループを代表して、1 案ずつ発表してもらいました。綺麗なコンセプトまで落とし込めているグループもあり、今回の、丸の内の会場だからこそのアイデアがたくさん生まれていました。

【まとめ】
強制発想法は、大人数でやると、それだけ価値観やアイデアが出てくるので、きっかけや起案として役立つ方法。社会軸と自分軸、もう一つ、地域などの軸の、3 つを掛け合わせると面白くなる。
大事なのは刺激で、そこから気付くこともあるので、深く考えることをセットでやってみてほしい。

条件付けをどう設計するか、新規事業を考える上では大事。自分たちの価値に向き合って、そこから描きたい未来をミッションビジョンとしてどう反映させるか。
個人の感じ方・考え方を大事にしていく。誰かがいいじゃんという価値観は誰かがすでにやっていることなので、よくないことなのかもと思った方がいい。

ビジネスの種もどんどんニッチになって来ている。
自分たちが見えている景色が正しいか、お客さんがいるのか、デザイン思考を使って、試しながら進めていくこと。今回の強制発想法で種をつくっていくのも有効。

【感想】

  • 既存のプロダクトで新しいデザインを考えるときに、強制発想法をうまく転用したいなと思った。
  • ビジネスの種がニッチになってきてるのを営業現場でも感じている。そこに市場や顧客がいるのか、実証していくかは営業がやらないとなという感じがした。
  • 強制発想法が面白かった。歩くのも良かった。他のまちでも事業として実現できるかは別としてやってみたいなと思った。
  • アイデア出しが苦手だったので、実践してできて良かった。他部署の人にもお勧めしたい。

【アンケート】
「学び合い到達度調査票」としてデザスクを通してみなさんの考えや意識がどう変わったかアンケートをとらせてもらっています。一部ご紹介いたします。